2010年01月
2010年01月16日
妊娠中の食事とアレルギー予防!②
① 生ものは避け、加熱処理等ひと手間加える!
食品に熱を加えることは、唾液や胃酸などで行う分解と同じ役割があります。茹でる、炒める、焼く、蒸すなど、生の状態から、ひと手間加えることで胃腸の負担が軽くなります。
また、そばやほうれん草などアクの強い食品は、アレルギーの原因となっています。アクは茹でることによって除去することができるので、加熱を心がけてください。
② 消化の良いものを良く噛んで食べる!「咀嚼(そしゃく)の回数は、一口最低30回」
熱を加えることと同じくらい大切なことは、よく噛む(咀嚼)ことです。
日本人の食事時間の短さは、世界でもトップクラスと言われています。
家族団欒での楽しみながらの食事は、ゆっくり良く噛むことができます。すなわち、消化が良くなります。
また、良く噛むことにより唾液がたくさんでます。唾液には、消化を助けること以外にも、歯の抵抗力を高める、口中の微生物の生育を抑え感染症を予防する、などのはたらきがあります。
離乳食は、ドロドロの状態になっています。これは、乳幼児が消化・吸収の過程である、咀嚼(歯)、唾液、胃酸、小腸内微生物のはたらきのうち、最初と最後が未発達なため、胃腸に負担をかけないようにするためです。
「お母さんに負担がかからない。」ということは、「おなかの中の赤ちゃんにも負担はかからない。」といえます。
③ 高たんぱく食品はほどほどに!
よく、「妊娠中に卵や牛乳などを食べると、子供がアレルギーになる。」ということから、妊娠中に極端な食事制限をされるお母さんがいます。しかし、ある一部の例を除いては、それほど卵とか牛乳などの高たんぱく食品を極端に制限することはないと考えます。
生まれてくる子どもが、アレルギー疾患になる可能性が高くなるのは、お母さんが、もともと特定の食べ物に対してアレルギー疾患を持ち、かつ赤ちゃんが、食物性(牛乳、卵など)物質に対してアレルギー発症遺伝子を遺伝している場合に、お母さんがあえてそれを沢山食べた場合です。
④ 栄養は多くの食品から摂る。
高たんぱく食品だけでなくたとえ消化の良いものであっても、同じものを毎日続けて食べることは好ましくありません。できるだけ、色々な食品から栄養を摂るようにしたいものです。
しかし、食生活を改善しようと思うけれど、何をどのようにすれば良いのか分からないという人も多いと思います。まずは、食事の偏たりを見つけるためにも、食事日記をつけることがとても大切です。
⑤ 和食中心の手作り料理
日本人は、でんぷん消化・吸収型の胃腸を持っています。
戦後、急速に食生活が欧米化したことにより、食生活が便利になり、加工食品や外食が多くなりました。その結果、胃腸はそれについていくことができず、アレルギー疾患を始め、いろいろな病気が現れました。
では、それを解決するには昔の食事に戻すことです。できるだけ手作りを心がけ、日本人本来の消化・吸収機能に合った食生活が身体への負担を軽くします。
※妊娠中に必要な栄養素である、カルシウムや葉酸、鉄分などをサプリメントで補うことについては、「産婦人科勤務の管理栄養士さんからのお話 ②」を読んでください。
2010年01月11日
妊娠中の食事とアレルギー予防!①
基本的には、何を食べてもよいと考えています。
なぜかというと、楽しく、おいしく食べることが、お母さん、赤ちゃんにとって何よりも大切なことだからです。
とは言っても、「手抜きをしてもよい。」、「好きなものばかり食べてもよい。」といっているのではありません。
「必ず、やらなければならない。」という義務感にならない程度に、これからお話しする5つのことは守っていただきたいです。
お母さん、お父さんの心がけが、アレルギーの予防につながります。
とはいっても、予防を心掛けていたからといって、絶対にアレルギー症状が現れないとは言えないです。既にお話しましたが、私の娘がそうでした。
詳しくは、娘の成長日記「みちるとママのアトピー日記」
http://michiru.blog.drecom.jp/をご覧ください。
私の場合、妻にはほとんど何も伝えませんでした。
理由は、何も言わなくとも注意していたから。また、あえて話すことによって、妻にストレスを与えてしまうから。といったところです。
しかし、それ以上に伝えなかった理由は、伝えることで意識が高まるのは良いのですが、結果として、子供にアレルギー症状が現れたらショックが大きく、その後の離乳食や子育てに影響が出ると思ったからです。
お付き合いをしているお母さんの中には、子供にアレルギーが現れたことで自分自身を責め、また周りの家族(おじいちゃん、おばあちゃんなど)から責められ、結果、精神的に不安定になり、その後の子育てに不安を持たれた方が少なからずいます。
妻の場合は、過度に神経質になり過ぎず、授乳・離乳食に気を付けることができました。
娘にアレルギー症状が現れたことは、少なからずショックを受けていましたが、アレルギーのことを理解する良い経験であったと思っています。