2010年02月

2010年02月22日

離乳食とアレルギー予防!①

「離乳食とアレルギー」の記事と、かなり重複しますがご容赦ください。

私の経験では、離乳食の時期にじんましんや湿疹などのアレルギーを起こし、継続的な治療を行うことが多いです。赤ちゃんにアレルギーを起こさせないためにも、十分な注意と対応が必要です。

 

① 離乳食とは?

赤ちゃんが生まれたときから口にしている、母乳やミルクといった食事(液体栄養)から、食べ物を噛みつぶして飲み込む食事(固形栄養)へと変わっていくための、練習期間に摂る液状、又は半固形状の食事を離乳食といいます。

また、離乳食というと、半固形状のものだけと思いがちですが、母乳やミルク以外のもの、果汁や野菜の煮汁なども全て離乳食になります。離乳食の間は、食品の量や種類が多くなり、献立や調理の方法が変化します。

 

② 早すぎる開始は、アレルギーの原因に!

乳幼児の食物アレルギーによるアレルギー疾患が増えている原因の一つに、離乳食の開始時期が早いことがあげられています。

育児書や育児雑誌などには、「開始時期は○ヶ月目から、体重が○kgになってから」などと書かれていることがあります。また、乳幼児健診においてもいろいろアドバイスを受けることが多く、ストレスを感じることがよくあるそうです。

また、お友達等の話やお友達の赤ちゃんを参考にしたりと、情報がありすぎます。

情報がたくさんある中で、お母さんが頭を悩ませるのは、赤ちゃんの成長であり、離乳食の開始時期や進め方ではないでしょうか。

しかし、出生時の身長や体重、体質や成長の度合には個人差があるので、育児書等はあくまで参考程度に留めるべきと思います。

 

妊娠中の食事とアレルギー予防!①でお話したように、食べ物は胃や小腸内で消化・分解する際に、アミノ酸などの低分子の状態になるまで消化・分解し吸収されます。このように、食物が消化・分解・吸収されるには、歯での咀嚼(噛み砕く)、唾液内の酵素と胃液での消化、そして、小腸内の微生物での分解といった作業が行われます。

しかし、赤ちゃんは、これらの過程のうちあらかじめ備わっているものは、唾液と胃液くらいです。

食べ物を咀嚼する歯は、まだ生えていません。また、小腸も未発達です。ゆえに、身体に負担のかからないように液状、又は半固形状の食べ物を与えます。

ただし、生後間もない赤ちゃんは、唾液と胃液も十分な働きができていません。準備が整っていないこのような時期に離乳食を開始すると、十分に食べ物が分解されず、高分子の状態で吸収されます。その結果、身体が異物と認識して食物アレルギーの原因となることがあります。



kasumiso_hatabo at 16:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) アレルギー・アトピー・マタニティ・離乳食・子育て 

2010年02月06日

脂漏性湿疹じゃない?

この前、妻から妻の友人の赤ちゃんのことで相談があった。

「生後4ヶ月の赤ちゃんで、頭にかさぶたを伴う湿疹とかさかさしているので、小児科へ受診しアンダームとワセリンを処方され、アレルギー検査で卵が原因と言われた。とのこと。

また、両親ともアレルギー体質ではないので、何なんだろう?とのことでした。

 

「手足の冷えは?」「汗をかきにくい体質?」と尋ねたところ、手足は暖かく、寝ている時背中等に汗をかいているとのこと。

それは、脂漏性湿疹じゃない?と思い、清潔を保ち、スキンケアを徹底して様子を見るのも方法の一つと話をし、清潔を保つ方法とスキンケアの方法を伝えました。

 

数日後、妻から「きれいになりました。」と連絡があったことを聞き、「やっぱり、脂漏性湿疹やってんな。」。

大事にならず、良かった!良かった!

 

ところで、医学書には、「乳児湿疹、脂漏性湿疹、あせも、じんましん、主婦湿疹、手の湿疹とアトピー性皮膚炎との鑑別が問題となるが、異同は明らかではない。」と書かれています。

要は、アトピー性皮膚炎と他の湿疹の区別はあまりついていないということです。

 

幅広い知識を持つ事は必要ですね。



kasumiso_hatabo at 17:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0) アレルギー・アトピー・マタニティ・離乳食・子育て